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公開講座『世界遺産 ナスカの地上絵』レポート |
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こんにちは!小白川代表です。
今日6月18日は、 考古学出発の日 だそうです(と朝の某ニュース番組で言っていました)。
1877年のこの日、大森貝塚を発見・発掘したアメリカの動物学者、E.S.モース博士が来日した。
6月20日、モース博士が汽車で横浜から新橋へ向かう途中に貝殻が堆積しているのを発見し、まもなく発掘調査が行われた。これが日本で初めての科学的な発掘調査で、日本の考古学の出発点となった。
引用元:http://www.nnh.to/06/18.html
そんな今日は、先日人文学部で行われた
公開講座『世界遺産 ナスカの地上絵』についてレポートしたいと思います!
今回の公開講座は、『ナスカの地上絵』という一つのテーマに対して、別々の先生方が5回に分けて講義する形式でした。
第1回 『ナスカ研究の現状と今後の展望』
第2回 『認知心理学から考えるナスカの地上絵』
第3回 『情報科学からナスカの地上絵を考える~体験学習を通して~』
第4回 『ナスカ川と馬見ヶ崎川』
第5回 『地上絵を作ったのはどんな人々だったのか~遺跡の分布から見るナスカ社会~』
タイトルからもわかるように、文化人類学、認知心理学、情報科学、地理学、考古学など、それぞれのテーマから『ナスカの地上絵』についてアプローチする内容です。
今回私たちが聴講した講義は、松本雄一先生が担当された第5回です。
講義は「考古学とはどのような学問か?」というお話から始まりました。
講義の初めに、映画などのメディアを通じた考古学のイメージと実際の考古学には違いがあるというお話から始まりました。「考古学とは、映画のような“宝探し”をする華やかな作業ではなく、ひとつひとつの土器の模様を資料と照らし合わせるような地味な学問」だということです。
考古学は今回講義を受けたYUM!メンバー二人の専攻分野ではないものの、今まで知らなかったことに触れられ、内容はとても興味深いものでした。山形大学ナスカチームの研究からわかったことの他にも、理系チームとの協力によって判明した気象変動との相互関係など、今後の研究結果が楽しみなお話もありました。
講義終了後、松本先生にお話を伺いました。
松本先生が思う考古学の魅力とは、長い時間幅で物事を考えられるところだそうです。人間文化学科で扱うような他の学問では、文字によって記された明確な史料を典拠として研究を進めることができます。社会学やグローバル文化学などは生身の人間にインタビューすることができます。しかし考古学の研究対象になる遺跡などには文字が残っておらず、何千年という期間について地道に調査していく学問です。それを積み重ねることで人類・ある社会が栄え、滅ぶパターンを探っていくというところに、考古学ならではのロマンを感じました。
講義を終えられてお疲れのところ、ありがとうございました。
こうした様々な分野の先生方が1つのテーマにアプローチする形式の公開講座は、どの学部でも行われています。
http://www.yamagata-u.ac.jp/jpn/yu/modules/society7/index.php?id=27
今回初めて公開講座を受けてみて、こんな機会があるなら1年、2年生の頃から参加しておけばよかった、というのが率直な感想です。
公開講座への申し込み方ですが、人文学部の事務室にメールするだけで参加できます。大学生・高校生は無料で参加できます。しかし、出席してみると、意外にも出席されている方の大半はご年配の方でした。
山形大学の研究を知ることができるいい機会なので、学生の方にこそ参加してもらいたいと感じました。
公開講座は他の学部でも、学部が違う、専攻が違う、という理由で自分には関係ないと感じている人が多いのではないかと思いますが、他分野だと思っていても共通するところがあったり、新しい興味が生まれたりするかもしれません。私たちも実際に出席して、考古学というものがどのような学問なのか知ることができたし、他学部の講座にも出てみたいと思いました。学際的視野を広げる・教養を深めることができるので、気になった講座があれば参加してみてはいかがでしょうか。
最後に、講座の閉校式で修了書を授与された方のお言葉を紹介します。
「もともと中学生のころに(ナスカの遺跡に)興味があった。70歳を過ぎて、この講座を受けるにあたって図書館で資料を読んでいくうちに、興味がどんどん広がっていった。長生きしなくちゃなあ。」
このひとことで、せっかく今山形大学で素晴らしい先生方と学べているのだから、私も興味をどんどん広げて学んでいこう、と思えました。
ということで、これからもいろんな講義に潜入していきたいと思います(^^)/
おもしろい講義など、おすすめがありましたらこちらへ教えてくださるとうれしいです♪
yum_yamagatamagazine@yahoo.co.jp
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