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社会人基礎力育成グランプリ準大賞!プロステップさんにインタビュー! |
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企業や文部科学省も注目する「社会人基礎力」を大学でどのように成長・育成したのか発表しあう「社会人基礎力育成グランプリ」。
そこで全国の大学と競い合い、準大賞を獲得した「プロステップ」代表の星孝さんにインタビュー!
準大賞を獲得するまでの裏話を伺えました。
以前の取材はこちらから。ぜひ合わせて御覧下さい。
プロステップさんは山形大学工学部で就職活動に関する情報誌「就活の風」を発行されています。それらは工学部キャンパスの様々な場所に設置されており、誰でも読むことができます。
バックナンバーはこちらから見ることができます。
準大賞受賞を紹介した記事はこちらで。
・プロステップについて
(YUM以下Y)プロステップさんは何人で活動されているのでしょうか。
(プロステップ代表星孝さん以下P)昨年度までは12人で活動していましたが、今年(今年度)に入ってからメンバーが増えて、今は20人弱で活動しています。
(Y)どの学年が多いと言うのはありますか。
(P)下は2年生から上は大学院2年生まで、幅広くどの学年からも参加しています。昨年度までは大学4年生が中心となって活動していましたが、現在では2年生が多くなってきました。
(Y)入ってくる方の動機としては、最近の就職難などが関係ありますか。
(P)詳しい聞取りは行っていないですが、「就職難だから」という意見は聞きませんね。むしろそのような学生よりも、「何かやりたい」や「冊子づくりに興味がある」「何か面白い事やってみよう」と言う学生の方が多いですね。
・プロステップ結成からの流れについて
(実は以前YUMでプロステップさんに取材した際に以下の事は伺っていました。
「もともと、『就職サプリ』という色々な大学から学生が集まって共同で制作する就職雑誌が年に1回出ていました。しかしその東北版が廃刊になってしまったので 、東北版の編集に携わっていた先輩が山大工学部版の就職情報誌を作 ろうと始まりました」 )
(Y)最初は学生が集まって制作していた冊子が、今では大学から予算などの様々な協力を受けて作られています。そうなるまでのプロセスはどんなものだったのでしょうか。
(P)最初は文科省から学生の教育として予算を頂いていて、その中から私達の活動予算が出ていました。ただ、これは2年間でストップされてしまい、昨年度で予算はなくなってしまいました。そこでキャリアサービスセンターに後援してもらい、予算をもらっています。
・発行している「就活の風」について
(Y)プロステップさんの発行されている「就活の風」は一号でどれぐらい印刷されているのですか。
(P)その号によって変えていまして、工学部全員に配布する時は4000部程度で、就職活動中の3年生や院1年生に絞った時などは1500部程度です。
その号のターゲットによって変えています。
(Y)ターゲットが違うということは、配布場所も違うのですか。
(P)時期にもよりますが、例えば4月発行の号であれば、各ガイダンスやオリエンテーションなどで工学部全体に配布します。
また、そういう機会が無い場合は、就職セミナーだったり、授業の一部で配布させてもらったりしています。
・「社会人基礎力育成グランプリ」準大賞について
(Y)ではまず、社会人基礎力とはなんなのか説明していただけますか。
(P)社会人基礎力と言うのは、「職場などで求められる能力」を具体的に明確化したものです。社会で仕事をしていく上で基礎となる力というのをまず大きく三つに分類し、それをさらに細かく12の力として定義しています。
この社会人基礎力を大学時代に意識して身に付けていく事によって、社会で活躍していけるような人材を早くから養っていきましょう、という経済産業省の取り組みです。
ですから、すごい特別な力というわけではなくて、よく見かける・よく言われている事です。
また、この12の力というのは、今まで漠然としていた「人的にいいか」や「感覚的に」というよりも数値化しやすいので、企業の人事の方もかなり注目しているようです。
(Y)社会人基礎力育成グランプリに参加したきっかけはなんだったのですか。
(P)前年度の社会人基礎力育成グランプリを見学する機会がありまして、その時に「私達の活動でも出場できるのでは」と考えていました。そして、今年度(第3回)の社会人基礎力育成グランプリの募集要項を見た、キャリアサービスセンターの志村先生から声をかけていただき、出場することになりました。
(Y)出場するにあたり、緊張やプレッシャーはありませんでしたか。
(P)最初はそこまでプレッシャーは感じていませんでした。
ただ、山形大学の代表として出場するため、周りから様々な声をかけていただき、「本気でやる」という使命感は感じていました。
それで、12月に「社会人基礎力育成グランプリ東日本地区予選大会」があり、上位4チームに選ばれ、決勝大会に出場することになりました。
(Y)準大賞だったわけですが、目標や予想と比べていかがでしたか。
(P)私としては、やはり1位を目標に準備してきたので、正直悔しかったですね。
時期的には、私も含め多くのメンバーが卒研や就活で忙しく、思うように時間がとれていなかったので、
練習中に気がついたら眠ってしまったり、夜通しプレゼンテーションの資料を作ったりすることもありました。しかしそのようにして本気で取り組んできたため、準大賞という素晴らしい結果に繋がったのではないかと思います。
(Y)社会人基礎力の中にもチームで働く力とありますが、チームだからできた、という部分もありますか。
(P)はい、あります。自分が活動できないときには誰かがフォローしてくれたり、逆に自分がフォローしたりして皆で協力して準備しました。
(Y)そういった中でチームのモチベーションを保つのは大変ではありませんでしたか。
(P)特にモチベーションを保つために何かをしていたわけではありませんでしたが、それぞれが忙しいことを理解し、協力しながら活動していたため、モチベーションを下げずに活動できたのではないかと思います。
・日々の活動について
(Y)活動していて嬉しかった事や楽しかった事はなんでしょうか。
(P)2号目を発行したときに(Y注、現在最新号はVol,9)自分を含め3人1組のチームを組んで、その3人だけで作りました。文章を書いたり写真を貼ったり、編集後記を書いたりしながら悪戦苦闘を繰り返し、それらがひとつの冊子として形になって出来上がって来たときには、「これは自分が作ったんだ」という気持ちで感動しました。
(Y)自分で成長を実感することはありましたか。
(P)自分での実感というよりは、周りから言われて気づくことが多いです。
ですが、自分で感じるものとして、例えば記事を作る時があります。記事を作るときは何度も文章を校正します。初めは、たくさん赤字を入れられたり、作り直したり、ということも多かったのですが、最近は比較的少なくなってきました。
(Y)では逆に失敗などはありましたか。
(P)組織的には今年の2月や3月、社会人基礎力や就活の風の発行、卒研や就職活動などとても忙しい時期で2徹3徹なんていう時もありました。前もってしっかりスケジューリングしていれば、回避できたのでは無いかと思います。
また、個人的に一番失敗したなということは、私はプロステップと研究、授業、バレーボール部を掛け持ちしています。しかし大会や発表などが重なってしまったことで、これらのスケジューリングが上手くいかず、周りに迷惑をかけてしまったことがあります。
・最後に
(Y)受験生が山形大学の工学部に入ってプロステップに入りたいな、と思ったら・・・。
(P)それは非常に嬉しいですね。ぜひ本気で何かに打ち込んでみたいという学生は大歓迎です。
(Y)これからも活動は続けていくのですか。
(P)そうですね。続けていきたいと思います。
また、他のメンバー、特に2,3年生にはこれからも続けていってもらいたいです。